不動産の相続|親が残した実家どうする?

2025年08月06日

「この家、どうしたらいいんだろう」


親が亡くなったあと、実家をどうすればいいのか分からず、気づけば3年が経っていた。片づけようと思っても手が止まる。思い出が詰まりすぎて、触れるのが怖い。そんな気持ちを抱えたまま、時間だけが過ぎていく。


不動産会社としては、「早めに対処すること」が効率面では理想です。
でも、心がついてこない。だからこそ今回は“正解のひとつ”ではなく、実際に悩んでいた方の物語をお届けしたいと思います。

※使われていないご実家の具体的な進め方については、こちらの記事をご参照ください。

 

本記事の最大の目的は、お読みいただいた方のお悩みに寄り添うこと。
私が受けた不動産相続の相談内容をもとに今回このブログを書くことで、様々な立場からの正解を見つけるお手伝いができれば嬉しいです。

 

メインイメージ 2

「片付ける気持ちになれなかった」 Aさん(仮名)が抱えていた想い

 

Aさんは取引先からのご紹介で昨年秋ごろご相談にこられた50代の女性です。

 

大分県から離れて暮らされており、ご両親が住まわれていたご自宅を相続しましたが、ご多忙な生活や思い出があるなど複数の理由から片付けられず、約3年もの間相続した不動産を放置してしまっていました。

 

初めてお会いした時はあまり悩んでいるように見受けられませんでしたが、お話を聞いていくうちに抱えていたものを吐き出すようにさまざまなモヤモヤを聞かせてくださいました。


「大切なものを手放すようで、ご両親や家に対して罪悪感があった」
「相続登記や名義変更が済んでいるかわからない」
「固定資産税だけは毎年払い続けている」
「どこから手をつければいいか、どうすればいいかわからず放置している」
「罪悪感や葛藤があるが、日常に流されて後回し」
「長女だから私が相続したが、もっと話し合っておけばよかった」
「古い物件だから簡単には売れないかも」


など、他の方には話せなかったのだろうなと思わされる切実なご意見もありました。Aさんに限らずですが、相談してくださる方のお悩みは大きくわけて3つです。

 

1つ目はオペレーションのお悩み。
相続が発生するタイミングでは相続問題について充分な検討をする余裕がない方がとても多いです。「自分の生活が忙しく手が回らない」「親族と生活がバラバラで話合う時間を取れない」「そもそも何をすればいいか知らない、調べる時間がない」などのご意見をよく聞きます。

 

次に距離のお悩み。
近年では、都市部で暮らす方から地元に残された不動産の扱いについての相談を受けることが多々あります。そうした場合「物件の価値を正確に把握することが難しい」「移動の手間などからメンテナンスが困難」と生活に直結するハードルが発生します。

 

そして最後は感情のお悩みです。
突然のお別れに心の整理が追いつかない方はたくさんいらっしゃいます。そこにいるのが当たり前だった大切なご家族が急にいなくなってしまい、実家に足を運ぶたび当時の記憶が鮮明に甦りなかなか手をつけることができない。

 

遺品の整理をしないといけないけれど、写真や家具など思い出の品を見ると心の葛藤が生まれる。ご家族の大切なものを処分してしまう言いようのない罪悪感や喪失感。当事者だけが感じるそんなモヤモヤも大きなお悩みです。

Aさんが家を放置することの“意外なリスク”に気づく出来事

Aさんが専門家に相談しようと思ったきっかけは、年に数回しか手入れができず庭が荒れ近所の方から「枝や草がのびきってますよ」と連絡を受けた時でした。Aさん以外のご親族もご実家の近くで生活をしていなかったため、会社を休み急いで帰省されておりました。

 

そのほかにも、毎年届く固定資産税の納付書に「使ってもいない家に…」と感じる瞬間があったり、台風などの際には屋根や外壁が心配になり『放っておくのは危険かも』とご夫婦で話し合っていたそうです。

 

少しでも思い当たることがある方は、結果はどうあれ不動産会社への相談を一度ご検討ください。


実際にAさんに相談を受けた際にも「まず現地を確認しましょう」ということになり、一緒に片づけにいきました。庭は荒れており、隣り合う住居に飛び出しそうなほどでした。都会生活で庭の手入れに不慣れなAさんに除草剤の撒き方や枝の剪定方法などをアドバイスしました。


また築40年をすぎたお家は、一目で瓦や外壁やメンテナンスが必要だと思われる状態でした。

悩んだ末に見えてきた「3つの選択肢」

ご相談に来られる前にもAさんはネットや書籍でご実家の扱いについて調査されていました。

 

しかし結局は売却か賃貸かあるいはリフォームして自分たちで住むのか判断がつかず、手続きのことなど家族と何度も話し合い、意見の食い違いも多々あったとのことでした。忙しい日々のなか「今の自分たちにとってベストな形」を模索されていたのだと感じました。

 

不動産会社によって扱える物件の種類は様々ですが、弊社では「個人」「同業者」「土地開発会社」に売り込むなど方法を模索します。


また「今すぐには無理だけど、いつかこの土地に家を建てたい」という方のためには、賃貸物件としてメンテナンスしお客様へご紹介することも可能です。


売りたくないし、誰にも住まれたくないとい方には、定期的な物件メンテナンスと管理をご提案しております。相続された物件のコンディションやご相談いただいた心情に最大限寄り添い、専門家としての意見も交えつつご提案させていただきます。

 

結局Aさんにご提案させていただいたのは「売却」でした。


決め手となったのはAさんの「空家にかかるコストがこれほどまでとは思わなかった」という一言でした。固定資産税やメンテナンス費用、ご実家まで帰り作業をするオペレーションコストなど。想定していた金額の2倍以上になってしまっていたとのことです。


最良の選択肢を模索し、弊社からも手放すことを前提に「まずは査定だけでもしてみましょう」と提案させていただきました。

決断の瞬間と、その後の行動

築40年以上の物件で中心地でもない物件は簡単には売れないだろうという意見をAさんは持っていました。ですが、査定結果をお聞きになったAさんはいい意味でとても驚かれていました。


実は、Aさんの物件近隣は開発がすすみ、教育環境が整備されたことで、子育て世帯にとても人気の地区となっていたのです。地元を離れたAさんの知らなかった良い面を持ったお家でした。


その後ほどなくしてAさんは「売却」の意思をご連絡してくださいました。色々な葛藤を家族と話し合い「次の世代に迷惑をかけたくない」という思いも強かったとのことでした。

 

ご決断された後の手続きはご相談いただきながら、相続登記や清掃、内見のご対応などとてもスムーズに進みました。私の主観ですが、一歩踏み出すことで表情が変わっていったように感じました。

 

ご決断後には、相続売却に必要な手続きを調査し、役所を訪ねたり家具や家電の整理、測量や家の査定をおこなったり、煩雑な手続きを行う必要があります。


この記事を読んで頂いている方に知っていただきたいのは、この段階で真っ先に「不動産の専門家に相談する」を検討してほしいということです。


特に、前述した「自分の生活が忙しく手が回らない」「親族と生活がバラバラで話合う時間を取れない」「そもそも何をすればいいか知らない、調べる時間がない」こういった方は、我々の知識や経験を利用して物事をシンプルにスムーズに進めることができるはず。

 

想像以上にスムーズで、ほとんどの方が「もっと早くやればよかった」と話されます。大切な時間や感情、家族との関係性、そしてお金を失う前に相談を受けることができれば、良心的な不動産会社なら必ず力になってくれます。


もちろん弊社も感情に寄り添い、誠意をもってご対応させていただきます。

 

実際の手続きの流れですが、こちらも長くなってしまうため別記事にまとめています。気になる方はこちらの記事をご覧ください。


相続対策で後悔される方は、この流れの中で行き詰まったのちに専門家に相談し「もっと早くやればよかった」となるケースが多いです。

「あのとき相談してよかった」──Aさんの今と、伝えたいこと

Aさんのご協力もあり、物件は半年ほどで売却先が決定しました。その後Aさんにお話を聞くと真っ先に出てきたのは「少し寂しい」という意見でした。

 

これは不動産会社にはどうしようもないのですが、ひとつ言えるとすれば時間がたつにつれてほとんどの方が「ほっとした」「やっぱり手放してよかった」という意見に変わっていきます。


実際にAさんも「肩の荷が下りた」「あのとき相談してよかった」と前向きの言葉に変わっていきました。

 

不動産屋視点から見て、思い出のたくさんあるご実家を手放すことはとても勇気のいることですが決して裏切りではないと思います。残された人が苦悩することを望んでいる故人はいないと思います。私も子どもがいるので考えることがあるのですが「悩むくらいなら売ってくれて全然OK」と思っております。

 

みなさまもそうではないでしょうか。


少しでもモヤモヤを感じていたら、どんなに小さな相談でも大丈夫ですので、お気軽にお問い合わせください。

 

まとめ

色々な方のお悩みを聞いて不動産を手放すお手伝いをしたうえで感じるのは「心のモヤモヤがとれて重荷が減ったような感覚」「少なからず資金面での余裕ができて生活がさらに安定した」「本当に大切なものは手元に残してあるので、見返して気持ちが軽くなった」こう思える結果を生み出すことが重要といこと。

 

残された側の決断には多大な勇気が必要なことかと思います。


けれど、皆様が抱えられているデメリットをメリットに変えることが不動産会社の仕事と責任です。


どこかモヤモヤした状況から必ず前に進めますので、このブログを目にしてドキッとされた方、将来の相続を考え始めた方は、一度お気軽にお問い合わせください。

 

ご相談は以下のリンクからお願いします!

­­

弊社LINEアカウントはこちらから

 

弊社インスタグラムはこちらから