不動産売却の流れを解説!基本の5ステップ
家を売るという経験は、人生でそう何度もありません。「何から始めればいいの?」「いつ家が売れて、いつお金が入ってくるの?」と不安に思うのは当然のことです。
不動産会社に相談してから、無事に次の方へ家を引き渡すまでにかかる期間は、だいたい「3ヶ月〜半年」が目安になります。大まかな流れは、以下の5つのステップで進みます。
①いくらで売れそうか相談する(目安:1〜2週間)
②不動産会社に「売却」をお願いする(目安:数日〜1週間)
③買い手を探す・家の中を見てもらう(目安:1〜3ヶ月)
④買う人が決まる・正式な約束(契約)を交わす(目安:1〜2週間)
⑤お金を受け取り、家(鍵)を渡す(目安:1〜1ヶ月半)
この記事では、「売主であるあなたが、どのタイミングで、何をすればいいのか」を分かりやすく解説していきます。
まずは全体の流れをざっくりとつかんで、焦らず、後悔のない計画を立てていきましょう。
不動産売却の基本スケジュール(5つのステップ)
ステップ①:いくらで売れそうか相談する(目安:1〜2週間
まずは不動産会社に「家を売りたい(または迷っている)」と相談し、物件の価値を査定してもらいます。査定には大きく分けて2つの方法があります。
・机上(きじょう)査定:
過去の取引データや周辺の相場から、おおよその価格を計算します。(まずは大体の金額を知りたい方向け)
・訪問査定:
不動産会社の担当者が実際に家を訪問し、室内の状態や日当たりなどを確認して、より正確な価格を出します。(本格的に売却を考えている方向け)
【プロからの注意点】
複数社に査定を出した際、一番高い金額を提示してくれた会社を選びたくなりますが、注意が必要です。中には契約を取るために、わざと「売れないほど高い金額」を出す会社もあります。
「なぜその価格になるのか」という根拠を、正直に説明してくれる会社を選びましょう。
ステップ②:不動産会社に「売却」をお願いする(目安:数日〜1週間)
信頼できる不動産会社が見つかったら、正式に「うちの家を売ってください」という契約を結びます。これを「媒介契約(ばいかいけいやく)」と呼びます。契約には以下の3種類があり、ご自身の希望に合わせて選びます。
・専属専任(せんぞくせんにん)契約:
社だけにすべてを任せる方法です。会社側の責任が重いため、最も熱心に売却活動をしてくれます。(週に1回以上の報告義務あり)
・専任(せんにん)契約:
基本は1社に任せますが、自分で親戚や知人などの買い手を見つけてきても良い契約です。(2週間に1回以上の報告義務あり)
・一般(いっぱん)契約:
複数の不動産会社に同時に依頼できる方法です。
「1社だけに任せると、買い手が見つからないのでは?」と不安になるかもしれませんが、ご安心ください。不動産会社は「レインズ」という全国共通の物件情報ネットワークにあなたの家を登録します。
これにより、どこの不動産会社に頼んでも、全国の購入希望者に情報が届く仕組みになっています。
ステップ③:買い手を探す・家の中を見てもらう(目安:1〜3ヶ月)
契約を結ぶと、不動産会社がインターネット(SUUMOなど)やチラシを使って広告活動をスタートします。ここから買い手が見つかるまでが、売却の中で一番長くかかる期間です。
広告を見て興味を持った方が現れると、「実際の家の中を見たい(内覧)」と連絡が来ます。 住みながら家を売る場合は、見学者が来る日に合わせて家の中を掃除し、整理整頓をしておきましょう。第一印象が、購入の決断を大きく左右します。
見学当日の案内や質問への対応は、すべて不動産会社の担当者が行うのでご安心ください。
ステップ④:買う人が決まる・正式な約束を交わす(目安:1〜2週間)
「この家を買いたい!」という方が現れたら、「買付証明書(購入申込書)」という書面を受け取ります。この時、「少し安くしてほしい」「引き渡しの時期を少し遅らせてほしい」といった条件交渉が入ることが多いため、不動産会社が間に入って調整します。
お互いの条件がまとまったら、いよいよ「売買契約」を結びます。 契約書にサインとハンコをし、買い手から「手付金(てつけきん)」として、売買代金の5〜10%程度のお金を受け取ります。
※この時点ではまだ家(鍵)は渡しません。
ステップ⑤:お金を受け取り、家(鍵)を渡す(目安:1〜1ヶ月半)
契約をしてから実際に家を渡すまでには、約1ヶ月〜1ヶ月半ほどの期間が空きます。 なぜなら、買い手は銀行で「住宅ローンの本審査」を通す必要があり、売主様は「引っ越し」や「今の住宅ローンを完済する手続き」をしなければならないからです。
お互いの準備が整ったら、銀行などの一室に集まり、最後の手続き(決済)を行います。
・買い手から、残りの代金(手付金を引いた全額)を受け取る。
・不動産会社に仲介手数料を払う。
・お金の受け取りが確認できたと同時に、家の鍵と書類を渡す。
このように、「お金の受け取り」と「家の引き渡し」は必ず同じ日の同じ時間に同時進行で行います。
「お金をもらう前に名義を変えてしまう」といった危険なことは絶対にありませんので、安心してお任せください。
売買契約で絶対に知っておくべき「3つの防衛策」
防衛策①:家を渡した後のトラブルを防ぐ「契約不適合責任」
(※昔は「瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)」と呼ばれていたものです)
家を引き渡した後に、「雨漏りが見つかった」「シロアリに食べられていた」「給湯器が壊れていた」といった、契約内容とは違う不具合が見つかった場合、売主様が修理費用などを負担しなければならないというルールです。
【プロからのアドバイス】
これを防ぐための最大の防衛策は、「知っている不具合は、契約前にすべて正直に買い手に伝えること」です。事前に伝えて納得して買ってもらった傷や不具合については、後から責任を問われることはありません。
また、この責任をいつまでも負い続けるのは大変ですので、「引き渡しから3ヶ月間だけ」と期限を区切ったり、築年数が古い空き家の場合は「一切の責任を負わない(免責)」という条件で契約を結んだりするのが一般的です。
防衛策②:万が一の災害に備える「危険負担(特約)」
「契約」をしてから、実際に「家を引き渡す」までには1ヶ月以上の期間が空きます。もし、この間に地震や台風、火災などで家が壊れてしまったらどうなるのでしょうか?
【プロからのアドバイス】
現在の法律(民法)では、買い手は「家が壊れたなら、お金は払いません」と拒否できることになっています。しかし、それだけでは「契約そのものはどうなるの?」と宙ぶらりんな状態になってしまいます。
そのため、不動産取引では「もし引き渡しまでに災害で家が住めない状態になったら、お互いにペナルティなしで契約を『白紙』に戻しましょう」という特別なルール(特約)を契約書に盛り込むのが一般的です。これで、売主様も買い手も守られます。
防衛策③:買い手のローンが通らなかった時の「ローン特約」
家を買う人のほとんどは、銀行の住宅ローンを利用します。しかし、契約を結んだ後に、買い手が銀行から「お金を貸せません(ローン審査落ち)」と言われてしまうことが稀にあります。
【プロからのアドバイス】
通常、自分勝手な理由で契約をキャンセルすると、手付金が没収されたり違約金が発生したりします。しかし、ローンが通らないのは買い手のせいだけではないため、「ローンが通らなかった場合は、ペナルティなしで契約を『白紙』に戻し、もらった手付金も全額お返しします」というルールを付けます。
これをローン特約と呼びます。 売主様にとっては「せっかく売れたと思ったのに振り出しに戻る」という少し残念なルールですが、安全な取引のために必ず付けなければならない大切な約束事です。
これらの難しい取り決めも、私たちがお客様に代わってしっかりと買い手側と調整し、契約書に落とし込みます。「よくわからないままハンコを押してしまった」ということがないよう、一つひとつ丁寧にご説明しますのでご安心ください。
売却にかかる費用と「仲介手数料」【最新版】
家を売る時には、どうしても各種の手数料や費用がかかります。「いくらで売れたか」ではなく、「いろいろ引かれた後、手元にいくら残るか」を事前に把握しておくことが、失敗しないための絶対条件です。
成功報酬である「仲介手数料」の計算方法
不動産会社に支払うメインの費用が「仲介手数料」です。これは完全な成功報酬ですので、売却の相談をしたり、広告を出して買い手を探してもらったりしても、家が売れなければ1円も払う必要はありません。
仲介手数料の金額は法律で「上限」が決められています。売買価格が400万円を超える場合の、一番分かりやすい計算式(速算式)は以下の通りです。
【 売買価格 × 3% + 6万円 + 消費税 】
(例:2,000万円で売れた場合、仲介手数料の上限は税込みで72万6,000円となります)
【2024年7月改正】実家や空き家を売る時の「特別なルール」
もし、ご実家の相続などで「少し古くて安い空き家」を売ろうとしている方は、最近のルールの変更を知っておく必要があります。
2024年7月から、「売買価格が800万円以下の物件」を売る場合、不動産会社は売主様から最大で「30万円+消費税」の仲介手数料を受け取れるという特例(空き家特例)が拡大されました。
「えっ、払う手数料が上がるの?」と驚かれるかもしれませんが、実はこれ、売主様にとって非常に良いニュースなのです。
安い物件は、不動産会社からすると「広告費や人件費ばかりかかって赤字になる」ため、これまでどこの会社も熱心に引き受けたがらないという問題がありました。
この特例ができたおかげで、不動産会社も古い空き家の売却にしっかりと費用と時間をかけられるようになり、結果的に、売れ残っていたご実家がスムーズに売れやすくなるという仕組みです。
その他の細かな経費
仲介手数料のほかにも、売却の際には以下のような費用がかかることがあります。
・印紙代(いんしだい):
売買契約書に貼る、国に納める税金(収入印紙)です。
・登記費用(とうきひよう):
住宅ローンがまだ残っている場合、それを帳消しにするための手続き(抵当権抹消)を司法書士にお願いする費用です。
・その他:
必要に応じて、家の中の不用品の処分代や、引っ越し費用などがかかります。
売却後に「経費が意外とかかって、手元に残るお金が少なかった…」と慌ててしまう事態は避けたいですよね。
ロール不動産では、考えられる経費を事前にしっかりと計算し、「最終的にお手元に残る金額の目安」を一緒に確認してから、安心して次のステップへ進んでいただけるようサポートしております。
忘れがちな「売却後の確定申告」と税金
家を売って終わり、ではないのが不動産売却の少し大変なところです。翌年の春には、ご自身で税務署へ行き「確定申告」を行う必要があります。
①利益が出た場合は「税金」がかかります
不動産を売って、買った時(または建築した時)の価格よりも高く売れて「利益」が出た場合、その利益に対して税金(譲渡所得税など)がかかります。 特に、親御さんから相続したご実家など「昔いくらで買ったか分からない古い物件」の場合は、利益が出たとみなされて税金がかかるケースがよくあります。
②税金をゼロにできるかもしれない「特別な制度」
「せっかく売れたのに、税金でたくさん持っていかれてしまうのでは…」と心配になるかもしれませんが、ご安心ください。
ご自身が住んでいたマイホームを売った場合や、一定の条件を満たす相続した空き家を売った場合には、「出た利益から最大3,000万円を差し引いて計算してもいいですよ」という特別な制度(3,000万円特別控除)があります。
実は、この制度を上手に使うことで、最終的に払う税金が「ゼロ」になるケースも少なくありません。
③税金がゼロでも「確定申告」は必要です
ここで一つだけ覚えておいていただきたいポイントがあります。それは、「特例を使って税金がゼロになる場合でも、必ず確定申告の手続きをしなければならない」ということです。
「税金がかからないから何もしなくていい」と放置してしまうと、後からこの特例が使えなくなり、多額の税金が請求されてしまうこともありますので、ここだけは注意が必要です。
私たち不動産会社は税理士ではないため、お客様の代わりに税金の計算や申告を行うことはできません。
ですが、ロール不動産では「はい、お疲れ様でした」と引き渡しで縁を切るようなことはいたしません。少しでもお客様の「手残り」を増やすため、特例をどう活用できるかを一緒に考え、ご不安な方には提携の税理士と連携して概要を整理するなど、売却が終わった後の申告までしっかりとサポートいたします。
まとめ
不動産売却には、ご相談からお引き渡しまで、おおよそ3ヶ月から半年ほどの期間がかかります。その間には、単に買い手を見つけるだけでなく、複雑な契約手続きや、万が一の災害に備えた特約、そして手残りを計算するための税金の知識など、多くのステップを安全に進めていく必要があります。
だからこそ、売却を成功させる最大の鍵は「どの不動産会社に任せるか」にかかっています。
一括査定などで「一番高い金額を出してくれたから」という理由だけで選んでしまうと、後になって売れ残ってしまったり、思わぬトラブルに巻き込まれたりすることも少なくありません。
本当に大切なのは、耳障りの良い高い金額を提示することではなく、現実的な手残りの数字やリスク(デメリット)も包み隠さず伝え、最後までトラブルなく実務を遂行できる「誠実なパートナー」を選ぶことです。
【まずは、お茶を飲む感覚でお気軽にご相談ください】
ロール不動産では、「今すぐ売りたい」という方はもちろん、「まずは今の価値だけでも知っておきたい」「空き家になった実家をどうしようか迷っている」といった段階でのご相談も大歓迎です。
まだ売ると決まっていなくても、まったく問題ありません。 「まずはちょっと話を聞いてみたい」くらいの気持ちで、現在のご状況やぼんやりとしたご不安を、そのまま私たちにお聞かせください。ご家族にとって一番安心できる選択肢を、一緒にゆっくりと探していきましょう。
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